東京理科大学工学部建築学科校友会

おもしろ建築物紹介 その9「タメディアビル (木造7階建て)」

1974年卒 飯山道久

スイス、チューリッヒに建つタメディア本社、坂茂氏設計の木造7階建てオフィスビルです。階段室廻りに一部RC造部分もありますが、「タメディアの社長からスタッフにとって働きやすい環境をと頼まれ、自宅のリビングや山小屋にいるような雰囲気を作りたい」「コンクリートなど限りのある資源に比べ、木は唯一再生可能な建材」ということで木を使ったとのことです。2013年7月竣工で、床面積:新築部分8,905㎡・増築部分(写真奥南既存建物上部)1,350㎡、木材使用量は2,000㎥。新築部分集成材柱は全て通し柱、集成材梁も短辺方向(仕口部分に丸みを持った合せ梁)は通し梁、長辺方向は接点毎に継いでいる。短辺方向の通り毎に7層分を組立て、奥から順に据付け、長辺方向に組上げて行ったとのこと。構造材は屋内に完全露出で、「柱などに4センチぐらいの厚みを余分に付けている。その部分が燃えて炭化し中を守れば、構造に必要な部分は残り、建物は崩れない」との考えで設計されています。

これが日本国内の建築であれば、準耐火建築物に当たると考えられますが、長辺方向の丸梁の細さには懸念が残ります。さらに耐火建築物だとするには、色々な試験を経て大臣認定を取得することが必要になります。

チューリッヒ中央駅から南西800m程のところ、チューリッヒ湖から流れ出すリマト川の支流ジル川左岸でシュタウファッハークヴァイとベルト通りの分岐点に建っています。

近くのジル橋の対岸袂に鉄道駅Zürich Selnauがあり、バスやトラムも近くを通っています。電車、バス、トラムとも共通券で乗車可能で、ゾーンによって30分〜2時間有効券の他、24時間券もあります

オフィススペース

増築部分は、湾曲集成材の梁で屋根を構成

吹抜けや階段でオープンな空間も、オフィススペースとは「ガラス」で防火区画されている   (写真撮影日:2013.10.11)

(2018.07.01)